2010年4月18日日曜日

伯父のこと 1

私の実家の父母は、何故か「家族」に縁が薄い。


父は74歳で、3つ上の兄が東京に独り身で住んでいる。

母は68歳で3姉兄の末っ子。

今回は、母の兄の話になる。

母の兄、つまり私にとっての伯父は、以前印刷業を営んでいて
経営が上手く行き、市内でもトップを誇る時代もあった。
が、タイプライターやパソコンが普及し始め
次第に名刺も年賀状も書類も、簡単なチケットですら自宅で作る時代になり
印刷屋はだんだん不景気になって行ってしまった。

定年退職した伯母が「私が会社を立て直す!」と名義も何もかも自分に変えて
自分が社長でやっていたが、これまで全然畑違いで仕事をしていた伯母が
いきなり印刷業を営もうなんて到底無理な話だった。


案の定、とうとう伯父は家族も会社も失う事になってしまったのだ。

伯父の母、つまり私にとっての祖母も他界してしまい、叔父は社員も失い、天涯孤独の身になった。

幸い、現在の年金でどうにか生計は立てているが
なにをどう思っているのか、自己破産した今でもまだ

「会社を立て直す!」と言って聞かない。

だからと言って家の中は仕事がしやすいような状況かと言えば全くそうではなく
むしろ真逆で「モノ」を捨てれない性格から
所謂「ゴミ屋敷」と化している。

掃除はしない、片付けもしない、モノは溜め込む。

近所住民の大迷惑となっている伯父。

そんな伯父が1年前、ボヤ騒ぎを起こした。
「寒かったから」と家の中で薪をしたらしいのだ。

家の窓から煙が出ているのを近所の方が発見し、通報した。

散々叱られて注意を受け、反省して身の回りの片付けをするかと思っていたが
全く反省の色はなく、生活は全然変わらない。

そしてその1年後の4月11日、またボヤ騒ぎを起した。


今回は消防車2台、パトカー2台が出動する大騒ぎになった。


今回の事で母は警察や消防署員から、こっ酷いお叱りを受ける事になったのだ。

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